「人間関係で失敗ばかり…」「情報が溢れすぎて疲れてしまう」
このような生きづらさを抱えると、自分は発達障害かも?と疑うことがあるでしょう。
しかし待ってください。その原因はHSPかもしれません。
原因の特定を間違えると悩みが解決できないので、いつまで経っても苦しい思いをするだけです。
この記事ではHSPと発達障害の特徴と違いについて解説します。
HSPの受け入れ方についても解説しているので、ぜひご覧ください。
HSPっていったい何?その原因とは?
HSPはアメリカの心理学者エイレン・N・アーロン博士が名付けた「ハイリー・センシティブ・パーソン」の略で、日本語で「過敏性症候群」と呼ばれます。
過敏な人とは「脳がかすかな情報まで集めるので、情報が過多になり心身に不調をきたす人」です。
その原因として脳の中の機能である「ミラーニューロン」が人一倍発達していると言われます。
ミラーニューロンとは?
「脳の中の鏡」と呼ばれ、目で見た人の行動を脳の中の鏡として映しながら覚えることで、技術などを身に付けること。
別名「モノマネ細胞」や「共感細胞」などとも言われる
ミラーニューロンが発達しているのが原因で、周りの情報などを過剰に受け取り、ストレスを感じる原因になります。
HSPを持つ人の4つの特徴とは?
HSPの提唱者であるアーロン博士は共通して「DOES」と呼ぶ4つの特徴あると伝えています。
参照:―HSPの心を理解する ―当事者と私たちにできること―
空気を読み過ぎて深く考えすぎてしまう
HSPを持つ方の特徴として1つ目に挙げられるのは、空気を読み過ぎて深く考えすぎることです。
空気の読み過ぎてしまう1例として、以下のような例を挙げてみました。
- 将来のことを考えすぎて心配してしまう
- 他人の言動にふり回される
- 行動を移すのに慎重になってしまう
このように過剰に考えすぎると、ストレスよる心身の不調を及ぼしかねません。
筆者もよく経験することですが、行動を移すのに慎重になり過ぎてチャンスを逃すことがあります。
後悔して悔やみきれない気持ちが頭の中にふつふつとわいてきました。
1度深く考えすぎると頭から離れないのがストレスが強くなる要因でしょう。
過剰に刺激を受けすぎてしまう
2つ目の特徴として何気ないことに過剰に刺激を受けすぎるのもHSPの特徴です。
- 大勢の会話が苦手で飲み会に参加すると疲れてしまう
- 他人の発言や機嫌に敏感になり過ぎる
- 人の話や情報などを鵜呑みにする
HSPを持つ人は目の前にいる人の機嫌などを過剰に受け取ることが多いです。
他人の何気ない一言や態度を見て気になってしまい、人間関係を避けてしまいます。
筆者も人の目線を気にし過ぎて疲れることが多いです。
このような過剰な刺激は辛いものですよね。
共感力が高く感情を移入してしまう
3つ目の特徴は感情の反応が高く、感情を移入しすぎてしまうことです。
たとえば会話の中でこのようなことが例に挙がります。

昨日彼氏と別れたんだ。



そうなの?大丈夫?



うん…でも今になって悲しくなって涙が出てきた。えーん。



うんうん、辛かったよね。
なんだか私も涙が出てきた。わーん。
このように相手の気持ちを読み取りし過ぎて、自分が辛くなってしまうことがあります。
よくテレビや映画を見て涙を流す、いわゆる「涙もろい人」もこのようなケースに当てはまるでしょう。
また、他人が怒っているのを見ておびえてしまうのも、共感力が高いケースに当てはまります。
感覚が鋭く些細なことも気にしてしまう
4つ目の特徴は音や光などの五感の感覚が鋭く、些細なことも気になることです。
以下のような例が挙げられます。
- 音
時計などの小さな音や飛行機の騒音など、他の人が気にならないような音 - 色
街中のネオンやデパートの洋服売り場など - 匂い
他人の体臭などに敏感に反応する - 味
調味料の味を敏感に感じて気分が悪くなることも - 情報
テレビやインターネットの情報
筆者もラーメンを食べるとき、スープに化学調味料が入っているのに気づくと舌がピリピリしてしまい、美味しく食べられなくなることがあります。
HSPを持つ人は、このような他人では気にならないことも敏感に感じ取りやすいです。
発達障害の代表的な特徴
発達障害はASD(自閉症スペクトラム)やADHD(注意欠如・多動性障害)など生まれつきの「脳の機能不全」による障害です。
発達障害を持つ方の代表的な特徴を紹介します。
対人関係が苦手
発達障害を持つ方は特性である注意欠如などが原因で、対人関係が苦手な特徴を持っています。
対人関係を苦手にしている原因は以下のような例です。
- 不注意による失言でトラブルを起こす
- 相手の話を聞かないのですぐに忘れてしまう
- 相手が聞き取れないほどの早口で話す
発達障害を持つ方は空気を読めない方が多く、このようなトラブルを起こしやすいです。
話を聞かなかったり、思わぬ失言をするなど言葉のキャッチボールが取れないことが対人関係が上手に取れない原因だと言われます。
色、音、匂いなど五感に敏感
発達障害を持つ方の特徴として色・音、光など五感に敏感な特徴も持っています。
以下のような例が挙げられるでしょう。
- 電車の騒音などの大きな音
- 車のライトなどのまぶしい光
- デパートなどに並んでいるカラフルな色の服
上記のように通常の人にとっては気にならないことにも敏感になります。
日常生活上ありふれた事ばかりなので、常に苦手なものに接してしまうことで行きつらさを感じてしまうでしょう。
多動性や衝動性が高く落ち着きがない
多動性や衝動性が高くて落ち着きがないのも発達障害を持つ方の特徴です。
以下のような例が挙げられます。
- じっとしていられず長い間同じ姿勢で座れない
- 先走りし過ぎて失敗してしまう
- 行列を長時間待つことができない
このようにじっとしているのが苦手で、思いついたことを後先考えずに行動するのが特徴です。
特に衝動性はエスカレートするとアルコール依存症や薬物依存につながる恐れがあるので注意しなければいけません。
HSPは発達障害と違って病気ではない
発達障害は生まれつきの脳機能の異常によって起こる障害に対し、HSPは生まれ持った先天的な気質で病気や障害ではありません。
名前だけ見ると発達障害の一種だと思うかもしれませんが、正式な診断名ではないのです。
またHSPと発達障害は以下のような違いもあります。
| HSP | 発達障害 | |
| 空気を読む力 | 読み過ぎて疲れてしまう | 空気を読まない |
| 注意力 | 細かいところにも気を配る | 不注意によるミスが多い |
| 衝動性 | 慎重になり過ぎる傾向 | 後先考えず行動する |
このように発達障害は不注意になる傾向が高いのに対し、HSPは細かいことに敏感になる性質があります。
そんなHSPですが5人に1人が持っていると言われており、実は珍しい性質ではありません。
発達障害は正式な医学用語で専門の医療機関があるのに対し、HSPは心理学の用語であるのがポイントです。
参照:HSPとは
発達障害とHSPはなぜ似ている?
発達障害とHSPは違うものであるのはお伝えしましたが、実際はどちらの性質なのか区別がつかないと言われます。
両者の判断がつかないグレーゾーンの人も多いと言われ、その判断は医師でも難しいと言われるほどです。
発達障害とHSPは特徴が似ている
発達障害とHSPが似ている理由は、そもそも持っている特徴が似ているからです。
その特徴の共通点は以下のようなことが挙げられます。
- 人間関係の生きにくさ
- 色、音など五感に敏感
- こだわりが強い
- 不注意にあるミス
- 落ち着きがない
このように発達障害とHSPは上記のように同じ特徴を持つと言われますが、違うのがそれぞれの原因です。
たとえば人間関係の生きにくさだと、以下のように原因が変わります。
- 発達障害
失言や話を聞かないなど、特性である不注意が原因で人間関係のトラブルを招く - HSP
相手の感情に敏感になり過ぎて、人間関係を避けようとする
このように人間関係が苦手なことでも、原因は上記のように変わります。
発達障害は脳の機能が原因であるのに対し、HSPは外部の刺激によって人間関係の生きにくさを感じるからです。
HSPを受け入れる4つの方法
ここからは自分がHSPを受け入れる4つの方法を紹介します。
気軽に行えるものばかりなので、ぜひ試してください。
HSPのチェックシートを使ってみよう
自分がHSPかも?と感じた場合は医療機関などのホームページなどで用意してあるチェックシートを活用してください。
大体20個くらいの項目をチェックし、一定の数以上が当てはまるとHSPの可能性が高くなると言われます。
チェックが多いからと言ってHSPだと決まるわけではありませんが、今後の対応に役立つでしょう。
「HSP チェックシート」と検索して、チェックシートを探してみてください。
発達障害のチェックシートも用意してあるので、そちらも活用するとHSPとの区別がつく可能性があります。
自分で行える対処法を実施しよう
続いて自分で行えるHSPの対処法を実施してみましょう。
ストレスの緩和に役立つので、以下の方法を試してみてください。
- スマホの電源を切るなど情報を遠ざける
遮ることで、インターネットの情報による過敏を避けられる - 不安なことが起こっても自分に言い聞かせる
セロトニンという「幸せホルモン」を出すことで落ち着きを取り戻せる - 言葉のマニュアルを作る
「ありがとう」などの言葉を伝える癖をつけると、相手の好意が上がることで人間関係が円滑になる - 頭の中で自分の好きな曲を思い浮かべる。
好きな音楽を頭の中で流すことで、不快な音の不快を和らげる
筆者は過剰な敏感による困難が生じた場合は「自分はこういう性質の人間だから仕方ない」と思うようにしています。
このように割り切ることで、気持ちの面でも楽になりますよ。
参照:ガクソウ通信 Vol.1
仕事が合っているか判断してみよう
自分がHSPの可能性に気付いたときは、自分の職業が適切であるか調べてみましょう。
もし現在の仕事が適職ではない場合、転職することでストレスの軽減につながるからです。
HSPの方に適した仕事と向いてない仕事は以下の通りです。
| 向いている仕事 | 手先が器用で、自分の繊細さが活かせる仕事 美容師 歯科技工師 調理師 自分のペースで仕事ができる 研究職 コピーライターなど一人でできる仕事 | |
| 向いていない仕事 | 対人関係が多い仕事 営業職 接客業 臨機応変な処理を求められる仕事 顧客窓口 医療関係 | |
たとえば対人関係が苦手な方は、コピーライターなどWebで完結できる仕事が適しています。
自宅で仕事ができるので自分のペースで仕事ができ、人の気持ちがくみ取れるのでクライアントの期待に寄り添った作業が行えるでしょう。
気分がすぐれないときは医療機関に受診しよう
HSPを受け入れようと思っても、気分がすぐれないと感じた場合は精神科などの医療機関を受診してください。
先ほど述べた通り病気ではないため病院で診断されることが難しいのですが、HSPはうつ病などの精神疾患を併発していることが多いです。
仮にうつ病を併発していた場合は放置すると生活するのが困難になり、最悪引きこもりになりかねません。
そのため、精神的な不調を感じたら迷わず医療機関の受診を勧めます。
まとめ
この記事ではHSPと発達障害の特徴と違いについて解説しました。
HSPは病気ではないものの、敏感な性質を持つことから人間関係の生きにくさを感じることがあります。
しかし、その繊細さが武器になって仕事などに活かせる可能性も秘めています。
HSPを受け入れて、前向きな生活を送りましょう!

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